最高裁判所第一小法廷 昭和26(あ)2920 決定
主 文
本件上告を棄却する。
当審における訴訟費用は被告人の負担とする。
理 由
弁護人市野沢角次の上告趣意は、結局、原審で主張しなかつた違憲、違法の点に
ついて、原判決が職権調査をしないでこれを看過したのは違憲、違法であるという
に帰し、刑訴四〇五条の上告理由に当らない。そして、刑訴三九二条二項がいわゆ
る任意的職権調査の規定であること、共謀の点のごときは、被告人の自白だけで認
定しても差支えないこと、並びに、刑法六〇条のごとき総則規定は、特にその適用
を明示しなくともよいことは、当裁判所屡次の判例であるから、本件につき同四一
一条を適用すべきものとは認められない。
よつて同四一四条、三八六条一項三号、一八一条により裁判官全員一致の意見で
主文のとおり決定する。
昭和二九年一月二八日
最高裁判所第一小法廷
裁判長裁判官 真 野 毅
裁判官 斎 藤 悠 輔
裁判官 岩 松 三 郎
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